2009年4月28日
要請書
社団法人日本歯科技工士会 御中
東京都新宿区西新宿1丁目19番6号
山手
新宿ビル9階 新宿法律
事務所 TEL 03-3343-3984
FAX 03-3343-3987
歯科技工海外委託問題訴訟弁護団
弁護士 川 上 詩 朗
同原告団
代 表 脇 本 征 男
日頃から歯科技工海外委託問題訴訟についてご理解いただきありがとうございます。
歯科技工の海外委託問題は,歯科技工士制度の根底を脅かし,ひいては国民の安全な歯科治療の実現を脅かす深刻な問題です。そこで,私たち歯科技工士有志80名は,2007年6月,歯科技工士制度を維持・充実させ,国民の安全な歯科治療を実現することを求めて,
東京地裁に訴訟を提起しました。2008年9月,東京地裁は残念ながら私たちの請求を退けました。しかし,原告らは直ちに控訴し,現在,東京高裁で審理されています。
本年4月15日の第3回弁論で,裁判長は進行協議を設けることを提案し,和解による解決が可能か検討することになりました。
私たちは,裁判所での協議の中で,歯科技工の海外委託問題の解決のために,歯科技工海外委託問題を検討する機関を設置することを検討するように国に呼びかけています。この機関の構成メンバーには,厚生労働省はもちろん,日本歯科医師会や日本歯科技工士会など歯科
医療関係者や,国民の視点からこの問題を検討するために
消費者団体関係者等の参加を求めています。原告団及び原告弁護団の中からもメンバーを選出してもらいたいとの要望も述べております。この機関では,歯科技工の海外委託問題について,新たな法的整備も含めて多角的観点から検討することが望ましいと考えています。
歯科技工の海外委託問題については,国はこれまで実態調査すら行ってきませんでした。ところが,私たちの提訴後,厚生労働省はこの問題の研究班を設け,調査研究を進めてきました。本年4月,その調査結果は「歯科補綴物の多国間
流通に関する調査研究」と題する報告書にまとめられ公表されました。公表された調査報告書にも,すでにいくつかも問題点が指摘されています。
なお,厚生労働省の上記実態調査は,あくまでも「歯科補綴物の多国間流通」に関するものです。上記調査テーマに照らせば,歯科技工の海外委託による影響を受けている歯科技工士の実態は,調査の対象外であると思われます。その点で,厚生労働省の実態調査は極めて不十分です。平成17年通達の実効性や,海外委託の歯科技工士への影響等の調査が必要であると思われます。
歯科技工の海外委託問題に関してはこれまでも様々な問題点が指摘されてきました。ところが,これまで,この問題について関係者による協議の場すら設けられてきませんでした。そこで,私たちは,歯科技工の海外委託問題の解決のために,機関を設置することを検討するよう国に呼びかけるとともに,その機関の構成が偏ることがないようにするために,消費者団体等からの参加者や,原告団等からの参加も確保するように裁判所に要望をだしております。
また,前回の裁判所での進行協議後,訴訟外で,各党の国会議員の先生らと協議を重ねてきました。各先生らにおいても積極的に行動していただいております。その結果,現時点での厚生労働省の基本的な考え方が明らかになってきました。
厚生労働省は,歯科技工の海外委託の安全性についてほぼ問題はないと述べています。そのうえで,海外の技工業界は近代化が進んでいるのに対して,日本の技工業界は一人ラボが多く近代化が進んでいないとして,これを機に日本でも近代化が進むことを期待する旨述べています。これは,海外委託に関して引き続き何の対策もとらず,むしろ放置することで,日本国内の一人ラボが淘汰されるのを期待していることにほかなりません。これでは,歯科技工士制度は維持するとはいうものの,歯科技工士業界で多くを占める一人ラボをつぶし,歯科技工士制度そのものを崩壊させることを目論んでいると言っても過言ではありません。
これまで国民の安全な歯科治療のために重要な役割を果たしてきた歯科技工士制度を形骸化させるのかそれを阻止するのか,まさにいまその闘いの正念場にあります。この問題について業界団体として明確な姿勢を示すことがいま求められていると思われます。
私たちは,訴訟において,国に対して,歯科技工の海外委託問題を協議する機関を設けるよう要請しています。また,国会議員も訴訟外で同様の働きかけを行っています。厚生労働省も国会議員に対して,業界団体から海外委託問題について正式な申し入れがあれば協議を行う姿勢も示していると言われています。
そのような状況下で,貴会が訴訟とは別に,主体的立場から,同様の申し入れを行うならば,何の対応も予定していない厚生労働省の姿勢を改めさせ,検討機関を設置し,歯科技工海外委託問題の解決に向けて一歩前進させることが大いに期待できます。訴訟の場で裁判所が積極的に解決に向けて努力し,国会議員の先生らも働きかけをしている今こそ,利害関係を有する貴会が業界を代表して意見を述べる最も良い機会であるといえます。
私たちは,貴会に対し,私たちの裁判の現在の局面を正確に理解していただくとともに,訴訟とは別に,貴会が主体的に,以下の行動をとることを要請致します。
1 厚生労働省に対して,歯科技工の海外委託問題を解決するために,医療関係者,有識者,消費者団体等の関係者からなる検討機関を設けるよう要請すること。
2 本件について貴会と弁護団及び原告団との協議の場を設けていただきたいこと。
なお,お手数をおかけしますが,上記要請に対して5月8日までにご回答を頂きたくお願い申しあげます。
日技回答
2009年5月1日
新宿法律事務所
川 上 詩 朗 殿
社団法人日本歯科技工士会
回 答
4月28日付貴職からの要請に下記の通り回答いた
します。
記
要請1:厚生労働省に検討機関を設けることを求め
ることについて
回答:当会はすでに厚生労働省関係部局および日本
歯科医師会とは、歯科医療専門職として、良質
な国民歯科医療の確保に資するべく、多くの事
案について従前から緊密な協議の場を持ってお
ります。本件につきましても課題のひとつとし
て今後も真剣な協議を重ねてまいります。
要請2:当会との協議について
回答:公益社団法人たる当会の機関決定によるとこ
ろの見解は貴職ならびに原告各位には充分ご理
解を得ていることと推察しております。お申し
越しについて協議の場を持つことには及びませ
ん。
以上
これが原告団の要請文と社団法人日本歯科技工士会からの
回答であります。
まるで官僚が使うような言葉回し・・・
内容については、一部に言及する事なく
あとから、何を言われても言葉を付け加えることができ
、もしくは全てはこれに含まれます、と言わんばかりの
曖昧な文章です。
これは、47都道府県の県技、さらにその会員の
総意なのでしょうか?
現在県技レベルでの支援が広がっておりますが
その他の県技はこの日技の回答をもってよし、と
するのでしょうか?
日技執行部、代議員などの考えがあなた達の意思で
あるのでしょうか?
いったい、何処を向いて日々仕事をしているのか?
会員の皆さん、いいのですか?これで