2010年10月25日

厚生労働省と会見

「保団連に同道、海外委託問題で厚労省に要請会談」報告 2010・10・25
「トレーサビリティー通知」(10月末めど)は今年度末へずれ込む!
                     
代 表  脇 本 征 男

 「10・21国民集会」冷たい秋雨の中パレードが出発した時刻、午後3時から厚労省一階の会議室で会談を行い、「歯科技工の海外委託問題」で別紙の要請をした。
訪省側は、保団連宇佐美宏歯科代表と事務局、東京歯科保険医協会事務局、私の5名です。
厚労省側は、いずれも歯科技官で、小椋正之歯科保健課課長補佐、和田康志歯科衛生係長、大島克郎歯科保健医療調整官のお三方が応対して頂いた。
 
この日の要請は、足立厚労省前政務官が、「10月末くらいをめどに海外技工のトレー
サビリティーが確保されるような基準を作成したい」との国会答弁を踏まえて行われた。
 宇佐美歯科代表は、「トレーサビリティー確保の基準作成」だけでは事故の再発防止には役立っても、事故予防にはならないとして、
@「平成17年通知」並びに「平成22年通知」を撤回し、法を守り、海外に歯科技工を委託させず国内で必要な歯科技工物が確保出来るようにすること。
A国内外を問わず、歯科技工物の質と安全性を確保するため、「トレーサビリティーの基準確立」施策だけにとどまらず、海外技工についても国内技工同様、材料基準は薬事法で、製作基準等については歯科技工士法に準じた扱いとすることを要請した。

小椋正之課長補佐は、今日の海外技工問題は、安全性や品質に問題のある歯科技工物が患者の口腔内に装着されかねない問題と認識している。しかし、歯科技工士法を国外に適応できず、海外技工物の輸入規制は困難とも認識している。
海外技工物の質と安全性の担保の万全策ではなく、又、法的規制程でもないが、第一段階としてトレーサビリティー確保の基準作りは必要であると答えた。そのため、関係者との意見交換を数回行っており、歯科医師や歯科技工士対象に国内歯科技工物の流通経路等の調査や関係団体等の意見聴取を行った上で、今年度内に発出すると答えた。
 
歯科技工士の脇本です。国内法と言うことは十分承知しておりますし、国外の者を罰して欲しいなどと申し上げているのでもありません。歯科技工士法は日本国憲法の直接の求めに応じ「わが国の国民の歯科医療を守るために」国の義務の一つとして制定され、爾来歯科医療の一環として国家免許者として寄与、貢献してきたつもりです。
歯科技工士法では「歯科医師と歯科技工士以外の者は業として歯科技工を行ってはならない」との禁止事項があります。釈迦に説法ですが、違反者には刑罰が科せられます。
「物」の概念に囚われた、「安くて、安全で、良い物」なら、ではなく、特定人に対し、歯科技工士が精魂込めて製作するオーダーメードの「技工行為」、それを担保する資格、免許の大切さの原点をご考慮頂きたい。どなたが委託して技工行為が発生するのかも含め、歯科技工士法が国外適応出来ないという認識ではなく、現行法を遵守し、国民の歯科医療を守るという視点に立って、歯科保健医療行政を行って頂きたい。心からお願いします。
 
一つお尋ね致します。
平成17年3月、厚生労働省医政局長通知により『歯科技工所の構造設備基準及び歯科補てつ物等の作成等及び品質管理指針』が発出され、(社)日本歯科技工士会では当時、向こう三年後あたりには法制化されるという触れ込みで、各県技で盛んに普及活動を展開してきたようです。
ある熱心な歯科技工所管理者が、通知内容の通り準備を整え、法制化を今や遅しと待ち望んでいて、日技のしかるべく担当者に電話連絡したところ、「私見ではあるがと前置きがあって、厚生労働省は海外委託裁判係争中のため、多忙を極め、手間取りこの件の法制化が延びているのではないか」と言うことだったようですが、事の真実をお知らせ下さい。
 
回答
「お答えになった日技の役員の方はどんな積もりかは分かりませんが、この件は歯科技工の海外委託裁判とは一切関わりはありません。
ただ、近々の日技実態調査での実態が、「法制化」するまで熟していないということです。」

 ということでした。公益社団法人の役員さん、私見ではあっても、よくお考えの上責任あるご発言を賜りたいと存じます。

最後に保団連の宇佐美代表は、今回遅れの理由となった、流通経路等の調査などトレーサビリティー確保基準作りについては、パブリック・コメントや保団連の意見を聴取するよう要請し、小椋補佐は、関係者の意見を聞いて検討すると答えた。

約一時間半に亘る会談の時間が実に短く充実感が溢れる感じでした。「国民集会」への参加の招聘や厚生労働省との会談のチャンスは、まさに保団連あったればこその収穫でした。
宇佐美先生をはじめとして役員の先生方や事務局、並びに全国各県の保険医協会の皆様方に心からの深甚なる敬意と満腔の感謝を申し上げます。
                                  以上

プリント用pdfファイル
22-10-21 脇本代表、厚生労働省へ.pdf


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保団連要請文

2010年10月21日         
厚生労働大臣     細川 律夫殿
医政局長      大谷 泰夫殿
医政局歯科保健課長 上條 英之殿
                          全国保険医団体連合会
                          歯科代表 宇佐美 宏

海外委託歯科技工問題についての要請


貴職の国民医療拡充のためのご尽力に敬意を表します。
本会は、表記の件で厚労省に対して2007年11月以来、本会で実施した海外委託歯科技工実態調査結果などをもとにして幾度か厚労省へ要請してきました。

さてご承知のように、本年2月のTBSテレビ「ネクスト報道」で、わが国では発がん性や呼吸器障害が指摘されて歯科材料として使用を禁止しているベリリウム金属が、中国の技工所に委託した歯科技工物より検出されたことが報じられました。同番組を契機にして、3月31日の衆議院厚生労働委員会、4月7日の衆議院消費者問題に関する特別委員会など国会でも歯科技工の海外委託問題が取り上げられました。
足立前厚労省政務官は、衆院厚生労働委員会(3/31)での質問に答えて、「第1段階として、歯科医師が国外へ歯科補てつ物の作製を委託する際に指示する内容(基準)、作成場所や使用材料等について基準を作成、周知する。」「10月末くらいを目途にトレーサビリティが確保されるような、歯科医師が遵守すべき事項を、これまた作成して周知したい。そのように考えております。」と答弁しました。
足立前政務官の答弁通り、3月31日付厚労省医政局歯科保健課長名で「補てつ物等の作成を国外に委託する場合の使用材料の指示等について」(平成22年通知)が出されました。しかし同通知は、歯科技工についての国の責任を回避して委託歯科医師の責任に課し、安全性の面でも問題のある海外歯科技工物を横行させる「国外で作成された補てつ物等の取り扱いについて」(平成17年9月18日「平成17年通知」)を前提にしています。また、私どもが9月11日に行った「知っていますか?海外歯科技工問題」のシンポジウムの中で、歯科材料・歯科理工学研究者からは、口腔内金属が指示したものか否かを分析することは困難と指摘されています。そうした中での同通知は、指示内容と異なって事故が発生した場合の責任を委託歯科医師にのみ帰すものです。さらに歯科材料学・理工学研究者や食品問題研究者からは、「トレーサビリティの基準確立」は事故の再発防止には役だっても事故予防にはならず、安全で良質な歯科技工物の確保には、材料基準は薬事法で、製作等については歯科技工士法によって安全性と質の担保を図っているわが国の歯科技工士制度を維持・充実・発展させ、地域における歯科医師と歯科技工士の連携をさらに強めていくことが重要と指摘されています。
 以上の点から、私達は貴職に対して次の施策の実現を強く要請します。


1,「平成17年通知」並びに「平成22年通知」を撤回し、海外に委託せずとも国内で必要な歯科技工物が確保できるようにすること。


2,歯科技工物の質と安全性を確保するため、「トレーサビリティーの基準確立」施策だけにとどまらず、海外技工についても国内技工同様、材料基準は薬事法に、製作基準等については歯科技工士法に準じた取り扱いとすること。 


    以上

プリント用pdfファイル
22-10-21 保団連 厚労省へ要請.pdf
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2010年10月23日

2010技工士ゼミナール 大阪

12月5日 大阪歯科技工連絡会主催の技工士ゼミナールが開催されます。



第一部は臨床経験発表会。そして第二部はシンポジウムとして代表の脇本および

弁護士の川上先生がパネラーとして発言いたします。



ご案内の解説文にに「何が大切なのか、考えたいと思います」の文字にあるように、今、我々歯科技工士が何を守り、そして何をすべきかを考える事が大事であり、他人任せでは何も進展はしないという事を胆に命じなければなりません


非会員の方々も1,000円という参加費で公聴できますし、懇親会を新しい人脈作りの場としてご活用して頂き、ネットやメールのやり取りでは無い、顔を付き合わせた生きた時間に触れる機会にして頂ければ幸いです。



大阪のみならず、近郊の歯科技工士の方々のご参加をお待ちしております。


ゼミナールのご案内です。クリックしてご覧下さい。
22-12-5 大阪歯科技工士連絡会.pdf
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2010年10月22日

国民集会に参加しました


あいにくの雨でしたが、決行。
主催者から、全員に雨合羽の配布。
日比谷公園 野外音楽堂満杯。
全国から5000名(主催者発表)が集結。

バンド演奏、山田邦子さんのトークと歌。
役員、国会議員、来賓の挨拶。
多数の電報から時間の関係で4通が披露、
日本歯科医師会会長、大久保満男先生、
参議院議員の石井みどり先生のも読まれました。

向かいにそびえる、厚生労働省の合同庁舎、
ビルに向かってシュプレヒコール。

その後、日比谷から日本橋まで約1時間の、長蛇のパレード。
道路の左1車線を行進専用に設けてもらい、
警察官が警備のなか、行進しました。
私たちの横断幕も多くの人が覗き、
カメラを向けられ、質問され、関心を持たれました。
技工士の宣伝効果絶大だったと確信しました。
なんでも、やればそれだけの効果はあります。実感です。

残念ながら、技工士の参加は5名のみ。
私たちの広報が不行き届きだったかな。



保団連のご好意による計らいで、
特別に技工士の出席許可をいただいたのが10日前だったから、
みんな予定が立たず無理だったのかも。

今回初めての参加でしたが、毎年行われるそうですので、
このような大きなイベントに、
技工士も常連に入れてもらえるよう願っています。
保団連様には厚く御礼申し上げます。
雨の中でも、楽しい一日でした。


当日の模様です。クリックしてご覧下さい↓

22-10-22 国民集会写真報告.pdf

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2010年10月13日

10・21 国民集会 皆で参加しましょう!


医療団体合同大規模イベント
   「10・21国民集会」

PDFファイル 1件 3ページ 442kb

22-10-21-日比谷− 3p.pdf


参加される方々へのお願いpdfファイル

1021国民集会にご参加についてのお願い.pdf


プラカード等にプリントアウトしてご利用下さい
ゼッケン 8種類デザイン.pdf



医療団体合同の大規模なイベントが開かれます。私たち技工士もその仲間です。
是非、参加して、協力し、また勉強しましょう。
皆様、ご多忙とは存じますがお出かけください。


参加者の皆様は作業衣(白衣)と、ご自身手作りの、アピール・ゼッケン(紙可)、
一人用のプラカード等を準備できる方は持参下さい。
プラカード、ゼッケン等に書く文字は「安心安全な歯科医療を守れ」「保険医療の充実を」
など、単に歯科技工士云々ではなく国民の視線で訴える文字にすると良いと思います。






歯科技工士関係者集合場所

 21日(木)12:00 
 日本弁護士会館 玄関前
 東京メトロ丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関」前
 皆様のご出席をお待ち申し上げます。


お問合せ、歯科医療を守る国民運動推進本部
脇本まで、TEL&FAX 03(3868)0170







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